株式会社重永建設

セレクトホームの家づくりへの想い

入社したころの重永建設

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私が、この会社に入ったのは24歳のときです。当時、重永建設の仕事は土木工事がメインで、今はもうなくなってしまった㈱日産建設という大手ゼネコンの下請け工事が中心でした。たとえば広島の千代田ジャンクション工事、熊本の南関ジャンクション工事、宮崎自動車道路工事それから四国鉄道高知県中村町宿毛線工事など、ひとたび工事がはじまれば3年はかかるようなものばかりです。

社員も多く必要で30名はくだらなかったと思います。北九州では団地の造成工事も経験しました。

 

地域や国のインフラを整備する仕事に携わっているという自負心もあり、仕事に追われる日々でも、それはそれでよかったのかなとも思います。しかし、やりがいはあるのですが、利用する人の顔が見えない事が少し心に引っかかることもありました。

 

それは突然にやってきた

それは昭和63年11月14日の昼前でした。警察から電話があり「父の本人確認をしてほしい」というのです。そうです。父が亡くなったという知らせがあったのです。死亡の原因が分からず、ただ事故死ということでした。私が33歳のときです。
父の死でそのころの私は、“なにくそ“の精神というか、「俺が頑張らんとどうするんか!」そういう思いでいっぱいでした。

しかしそういう思いが強すぎて空回りしていたんだと思います。
私の気持ちを分かってくれていた社員30名も、2人3人と会社をあとにしていきました。
そのときは、一生懸命だったのでただただ前を向いて突っ走るだけでした。

最も悲しくつらい時期です。

 

目指しているものが違う?

そのころの私は、大きな建設や大きな住宅があると入札に入っていました。父の仕事の関係なのか、私がそういった仕事を好んでいく性格だったのか、大きい家のほうが目立つし、利益もあるとでも考えていたのかもしれません。重永建設の現場管理力や技術力に自信があり、それをアピールすることに一所懸命でした。
若松のT様邸110坪から始まり、若松のH様邸78坪、同じく若松区のK様邸で掘り車庫を入れて120坪、最後が小倉のO様邸で180坪です。もちろん坪数が大きいだけに予算もかかります。
一部屋一部屋に費やす神経の度合いも違います。建てさせて頂いた身で、文句を言ってはいけないのですが、皆さんに共通しているのは建築士事務所をいれ、
「間取りが先行の設計ありき」なのです。そして、間取りが優先していたので仕方がないといえば仕方ないのですが、見えないところや断熱への対応が後回しになっていたのです。
間取りが先行する⇒家が広くなる⇒当然予算もかさむ(設計費が家の値段の10%以上)。結果、総額が上がってしまい「断熱はこうした方がいいですよ」といっても後の祭りというわけです。

そのころから「建築家が満足する家ではなく、住む人が暮らしやすい家とは?」と考えるようになり、子供の頃の家に対する気持ちを思いだし、しだいに「私達の目指している家造りと違うな」と感じる事が多くなってきました。

 

倒れてから見えてくるもの

私の家は、玄関の横を通って洗面所、浴室が続き、居間は玄関の正面にあります。常に廊下を介在する昔ながらの間取りです。
それは2005年2月6日、とても寒い日曜日でした。私は疲れていたんだろうと思います。洗面所から居間に帰ってきて、倒れてからは記憶がない。気がついたら病院のベッドの上でした。
それからは北九州市内にある本屋で、何十冊あったでしょうか、予防とアフターケア、住環境についての本を買い込んで読み漁りました。そして、確信が持てるところまで考えがまとまったのです。
もう二度とあのような経験をしないためには、「家の中の温度をできるだけ一定に保つ必要がある」と。

「そのためには、しっかりと断熱をする必要がある」と。
しかし当時の私の家は、構造上その様な外壁改修工事をやるところまではできません。そのため、できる範囲で断熱することにしました。断熱塗装にやり変えたり、二重サッシに変えたり、洗面所を暖房できるようにしたり、多少光熱費がかさんでも我慢して・・・
断熱に関して、我が家で実験し、試行錯誤し、勉強を重ねていきました。

 

子育てをしている時こそ家が必要

ここ数年、ようやく子供の頃に夢描いていた「人の喜ぶ家づくり」の仕事を私なりに実践する事が出来るようになりました。

施主様やお子様の喜ぶ様子を見るにつけ、この仕事を選んで良かったと心から思うと同時に、子育てが終わって家を建てたら、もったいないのではないかという思いも感じています。もちろん家を建てる理由やよろこびはたくさんあります。しかし動物は本能で、安心して子育てが出来る快適な巣を作ってから、子供を産み育てます。人も同じだとおもいます。

贅沢な家、華美な家が「いい家」ではありません。快適な家、安心して子育てが出来る家が良い家だと思います。

しかし子供を育てるということは大変な事です。自分の時間もなければお金も溜まりません。それでも子育てをしている時こそ、家が必要なのです。

「いい家を安くつくる」ノウハウを、子育て世代の支援のために役立てることが、わたしの使命だと考えています。

 

想い